研究者のポスター作成ソフト選び

学会発表を行うにあたって、口頭発表(Oral)とポスター発表(Poster)を選択する場合が多いと思います。最近では、両方を行う学会も増えているようです。今回の記事では、そのポスターを作る際にどのソフトを使っているのか、自身の体験も含めて自己整理のために記録として残したいと思います。

まず、いつも通りGoogle先生を使って研究者がどんなソフトを使っているのか少し調べてみますと、人力検索はてなでアンケートをとられていたので紹介します。

Windowsユーザーの研究者の方にお伺いいたします。学会などでのポスター発表のとき、どのソフトを使ってポスターを作っていますか?

なんとも記事と直結したアンケートで少し驚きました。100サンプルと少ないですが、やっぱり半数以上の方がPower Pointを使っているようです。他の選択肢としては、Word 、Illustrator 、Photo Shop の順で多かったようですが、順位はともあれこの4つのソフトを概ね使っておられるようですね。zoobioの身近では、PowerPoint が最も多く、次にIllustrator、中には花子を使っている方もいます。じゃどれを使ったらええの?ってことで少しばかり整理してみます。

■ポスターのサイズ

zoobioの経験したポスター発表でのサイズは、900×1500、900×1800が多いようです。どのソフトを使っても拡大すれば関係ないんじゃね?と思われるかもしれませんが、写真やグラフなどの画像の扱いによっては、非常に残念な見た目になるので、できればソフト上でも同一のサイズで作成されたほうが無難です。また、上のアンケートで半数以上の方が使われていたPower Pointでは、1400程度(MAC版やヴァージョンの違いにより異なる)に上限がありますので、それを超えるページサイズは作成できません。また同様にWordではさらに上限が厳しくなります。今調べてみると花子でも1200が上限のようです。その点ではIllustrator、Photo Shopともに優秀で、サイズに上限がありません(どこかで上限があるかもしれませんが、2000でも作成可)。

■ポスターの綺麗さ

上でサイズ的に有利であったIllustratorとPhoto Shopですが、前者はドロー系、後者はペイント系で、ポスターではドロー系が有利です。その違いは、ペイント と ドローを見て頂くとわかり易いと思います。ただし、Illustratorで作成したaiファイルを印刷できる環境がなければ、PDFに変換するしかないですが、それでは折角のベクターデータも意味がなくなります。じゃどうすんの?ってことですが、Power Pointを使うのが楽でしょうね。上と言っていることが矛盾していますが、例えば、900×1500以内の場合、Power Point 2007では、900×1440ぐらいまで伸ばせますのでそれで我慢する、450×750サイズで作成し縦横2倍に拡大する(特に整数倍じゃなくてもよい)、のどちらかでしょうか。拡大しても2倍程度ならそれほど気にならないですしね。

■結局はPower Pointが楽のまとめ

ごちゃごちゃと書きましたが、ポスターを作製するためのソフト選びとして、以下にまとめてみます。

○Power Point→1400の制限、サイズの我慢、拡大で対応可
○Word→話にならない・・
○Illustrator→サイズ制限無し、ドロー系で綺麗、印刷環境次第
○Photo Shop→サイズ制限無し、ペイント系で内容次第?
○花子→1200の制限、サイズの我慢、拡大で対応可

楽なのはPower Point、環境次第でIllustratorでしょうか。まぁこんな議論よりも研究内容をしっかりしろよ!という話には耳が痛いzoobioでした。

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研究者のポスター作成ソフト選び” に対して 2 件のコメントがあります

  1. くま より:

    花子でポスターをつくっています。
    希な例と自覚しているので、一覧に入っていて驚いています(^^;
    ※学会プレゼンも花子

    さて、
    >Illustratorで作成したaiファイルを印刷できる環境がなければ、
    >PDFに変換するしかないですが、
    >それでは折角のベクターデータも意味がなくなります。
    とありますが、IllustratorからPDFすると、ベクトルデータはそのままフォントもアウトラインフォントで入りますので問題ないと思いますが、いかがでしょうか。
    もちろん、JPEG写真いれたりするときにはその解像度、およびPDF化するときのダウンサンプリングの設定に注意は必要ですが、A4で作成してAcrobatReaderでA0に拡大印刷しても特に問題ないと思います。
    実際、花子で印刷物を作るときも、直接原寸でやったり、A4でつくったのを拡大印刷したり、一度PDFにしてAcrobatで拡大したりしていますが、基本的に問題ありません。(ただ、花子のパターンハッチングはビットマップデータなのでNG)

    花子の良いところはIllustratorのようなイラストドロー系ソフトと、CADソフトの間のような性質で、機械的な作図を入れたりすることが多いので重宝しています。PowerPointは不慣れなこともあって図がなかなかかけません。
    もっとも、論文本体はLaTeXで図はIllustratorで書いていたりしますが。
    なお、ポスターは大きいの一枚を印刷するのは怖く、持ち運ぶのにも困り、かつだいたい会場では一人で貼るので、A1×4枚で作っています。

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