産総研による若手研究者の人材育成・輩出

先日の記事、理工系博士号持つ“非正規”、経産省が就職支援?で、

経済産業省は、博士号を取得しても定職に就けず、非正規労働者の位置付けで研究を続ける理工系の「ポストドクター」(ポスドク)の就職支援に乗り出す。高度な専門知識を持ちながら就職難に苦しむ若手研究者に4月から約1年間、民間企業で働く機会を設ける。実力が認められれば正社員への道が開けるという。1月下旬から約200人の若手研究者の公募を始め、2月下旬に書類審査や面接を行う。このうちポスドクは60人で、独立行政法人の産業技術総合研究所と、家電や情報通信、食品などの企業との共同研究に研究職として参加してもらう。

と、産総研から企業への人材輩出させるニュースがありました。続いて昨年7月から行ってきた事業をさらに拡充するようです。

産総研,ポスドク若手人材養成向けイノベーションスクールを拡充

独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)は,平成20年(2008)年7月に開校した産総研イノベーションスクールの研修生数を平成21年度には60人と今年度に比べて6倍と大幅に拡充する。同スクールは大学院で博士号を取得した博士研究員(通称,ポスドク)を特別研究員として採用し,さまざまな研修を経て企業などで活躍できる人材を育成する機関として設けられた。現時点での予定では,2009年1月26日に研修生の公募を始め,2月13日に締め切る計画。2月下旬に研修生を選抜し,3月から研修を始め,2010年3月に修了する予定である。今回の拡充は平成20年度の第2次補正予算の「若手研究人材の正規就職支援事業」として実施される。

この一連は、産総研が若手研究者(ポスドクなど)を育成し社会に輩出することを目的としたものですが、あきらかに人件費削減を視野に入れた事業に見受けられます。知人によると研究費が来年度2割削減されるとぼやいていましたから、首を切られるポスドクは数多くいると思われます。また産総研は人材育成、若手育成に問題があるとの風潮?現実?がありますから(全体がそうではないと思いたい・・・)、結局産総研に踏み入れた若手研究者は、使い捨てされるだけかもしれません。一方、こういった事業を利用して企業に採用される方は、ある意味幸せかもしれません。ここでも書かれている通り、あまり研究は出来なくなるかもしれませんが、安定した雇用(一概には言えないが)が手に入ります。パーマネント採用まで先の見えない戦いの中で、冷や汗を書きながら研究するよりはずっと良いでしょう。そうは言っても研究を捨てれるはず無いだろ!と思っている方は、今しばらくzoobioとともにいばらの道を駆け回りましょう。

※過剰な表現と感じられた人はごめんなさい

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