ポストドクターの採用枠を新設?

ポストドクターの採用枠を新設 アークレイ 研究開発力強化へ

 医用分析装置メーカーのアークレイ(京都市中京区)は、不安定な身分のまま大学や研究機関で活動を続けているポストドクター(博士研究員)の採用枠をこのほど新設した。

 ポストドクターの高い専門性を活用し、研究開発力を強化する狙い。大学や研究機関に所属するポストドクターは全国で約1万6000人に上るといい、アークレイはキャリア形成の支援にも役立つとみている。

 4月以降に年間5-10人を採用する計画で、このほど募集を始めた。化学や物理、機械、電気、ソフトの研究者が対象。雇用形態は有期雇用が原則だが、本人が希望すれば無期に切り替える。 

産総研による若手研究者の人材育成・輩出

独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)は,平成20年(2008)年7月に開校した産総研イノベーションスクールの研修生数を平成21年度には60人と今年度に比べて6倍と大幅に拡充する。同スクールは大学院で博士号を取得した博士研究員(通称,ポスドク)を特別研究員として採用し,さまざまな研修を経て企業などで活躍できる人材を育成する機関として設けられた。現時点での予定では,2009年1月26日に研修生の公募を始め,2月13日に締め切る計画。2月下旬に研修生を選抜し,3月から研修を始め,2010年3月に修了する予定である。今回の拡充は平成20年度の第2次補正予算の「若手研究人材の正規就職支援事業」として実施される。

理工系博士号持つ“非正規”、経産省が就職支援?

経済産業省は、博士号を取得しても定職に就けず、非正規労働者の位置付けで研究を続ける理工系の「ポストドクター」(ポスドク)の就職支援に乗り出す。高度な専門知識を持ちながら就職難に苦しむ若手研究者に4月から約1年間、民間企業で働く機会を設ける。実力が認められれば正社員への道が開けるという。1月下旬から約200人の若手研究者の公募を始め、2月下旬に書類審査や面接を行う。このうちポスドクは60人で、独立行政法人の産業技術総合研究所と、家電や情報通信、食品などの企業との共同研究に研究職として参加してもらう。また、理工系の学部・修士卒も130人を募集し、先端分野で利用する高度な実験装置や試験設備を操作する研究支援職での雇用につなげる。研究関連の事務職でも10人を採用する。博士号取得者は増えたものの、大学や公的研究機関の定員は十分増えていない。このため博士号取得者の約4割が定職に就けず、ポスドクの数は06年度で約1万6000人に達している。

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