海洋の生物の連鎖―生命は海でどう連鎖しているか

 東海大学出版会から出版されている海洋生命系のダイナミクスシリーズの一冊を紹介します。

おはようございます、zoobioです。

海洋生命系のダイナミクス(第3巻)
海洋の生物の連鎖―生命は海でどう連鎖しているか

第1部 一次生産プロセス(一次生産の基本概念一次生産におよぼす光環境の影響 ほか)
第2部 微生物ループ(微生物ループの基本概念細菌群集の現存量、生産量および群集組成 ほか)
第3部 生食食物連鎖(海洋漂泳層の食物連鎖の基本的概念と今日的課題真核微生物群集を介した物質循環 ほか)
第4部 有機物‐微生物相互作用プロセス(海洋における懸濁粒子の動態―表層における凝集と沈降を中心としてコロイドの動態と代謝メカニズム ほか)
第5部 海洋生態系における有機物フラックス(動物の鉛直移動にともなう物質の鉛直フラックスと中・深層の生態系底層への有機物フラックスと底生生物群集 ほか)

 

一次生産のプロセスから話は始まり、微生物ループ、食物連鎖網、そして物質としての有機物-無機物の相互、最後は物質循環と海洋の生物を介したシステムが一通り網羅されています。

この本の特徴は、教科書的な概念だけではなく、各章の著者が実際に現地もしくは室内実験にて得られたデータをもとに解説されており、非常にリアリティがあります。

また参考文献も比較的新しい論文が引用されているため、同分野の研究者にとっても知見として有用なものであると感じました。

大学生や大学院生には是非読んで欲しい本の一冊です。

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